先日、日帰り各駅停車で那須に行ってきました。
何の予備知識もなく偶然通りかかった看板「殺生石」?
ということで今回は殺生石と能楽に登場する狐の話などをと思います。
『殺生石』
九尾を持つ狐が美女に化けて…というところから始まっているお話。
能では、和尚に女が殺生石の由来を語るところから始まります。↓
能・演目事典:殺生石:あらすじ・みどころ (the-noh.com)
と書いてますが、「殺生石」の能を見たことあったかなぁ。
能楽だけではなく、何でもそうだと思いますが、もとのお話を知っているとより楽しめますよね。
「狐」といえば、狂言でも多く狐が登場します。狂言の秘曲と言えは「釣狐」です。
この狂言は喜劇ではなく、また演者の実力が試される演目です。師匠の許可がないと演じることはできません。
この演目のあらすじにも、殺生石のワードが入っていましたね。
狂言・能楽の歴史|文化デジタルライブラリー (jac.go.jp)
野村万作さん
こちらも実際に観能したことはありませんが、「釣狐」といえば私の中では野村万作さんです。
野村万作さんは野村萬斎さんお父様。人間国宝であられ現在90歳ですが、現役で舞台で活躍されています。狂言の演目時間は20~30分の物が多いとはいえ、すごいです。
『釣狐』は通常、狂言師の生涯で2,3回上演するところを万作さんは20回以上演じられています。「釣狐」の名手と言われているそうです。
また、万作さんは実際にそこにはないものを、観客に見せることができる方です。
能楽では舞台セットは「作り物」と呼ばれるごく僅かな物しか使用されません。
舞台をより楽しむには、観客の予備知識と想像が重要になってきます。
万作さんは、観客が想像しようとしなくても、話に登場する牛や階段などをそこにあるかのように見せることができるのです。
これは、実際に舞台を観てみるのが一番ですので、機会がありましたら能楽堂や劇場に足を運ぶことをおすすめします。
まとめ
狐の話よりも、万作先生の話が長くなってしまいましたが、いい季節ですし外出もしやすくなってきておりますのでゆっくり観能もいいですよね。
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