能楽とロック

卒業論文テーマ『能楽とロック』のこと

全ての文化芸術は必要不可欠

現在、長引くコロナの影響によりごく一部を除いた多くの業界で厳しい状態が続いている。それは、文化芸術業界も同じだ。

能楽室町時代から約650年の歴史がある。時の権力者から愛好され式楽にもなった能楽だが長い歴史の間には危機的な状況もあった。明治維新には、他の日本文化と同様に厳しい時期を過ごし乗り越えてきた。

 

今現在、多くの文化芸術関係の公演や催しなどの活動は、本来の活動ができていない。

公演の中止、延期、入場率の制限。一つの公演には多くの人々が関わることになる。収入源が絶たれている。実際、廃業するしかなくなったところも出てきている。職を失われた人の次の受入れ先はすぐ決まるのか。私も半分同じ状況だから、不安だけが増す。

そんな中、徹底した感染対策を行い公演を行う動きも増えてきた。

GW大人数が集まると報道されていたフェスだが、感染防止策をして開催された。

 JAPAN JAM 2021

ARABAKI ROCK FEST.20th × 21

 

文化芸術がなくてはならない人間として、この動きは喜ばしいことである。決して、大人数が集まることに抵抗がないわけではない。そこには掛け替えのないものがあるから。だから窮屈な思いをしても生で見たい。催し物を無事に開催するには、関わる全ての人達の協力が重要だ。

 

緊急事態宣言延長となり一部開催が緩和されるものと緩和されない業種が出てきた。

【5月10日更新】イベントの開催制限等について|東京都防災ホームページ (tokyo.lg.jp)


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文化庁長官のメッセージ

文化芸術に関わる全ての皆様へ | 文化庁 (bunka.go.jp)

 

イベントは緩和されたが、緩和されない業種もあり判断基準が理解できない。

全ての文化芸術は必要不可欠です!!!

 

面にマスク 仮面の話

前々回の「ライブの回想」を書いていて気になることができた。それは、能面とマスクつまり仮面である。能のシテは面を付けることが多く、ロックでマスクを付けているバンドはほんの一部で限られることは承知している。ん?どちらかというとこれは、『俺の家の話』みたいだが、まぁ広く仮面について書きたい。

 

日本の仮面の歴史は縄文時代からのようである。

東京国立博物館 - 展示 日本美術(本館) 日本の仮面 (tnm.jp)

 主に神仏・亡霊・鬼。能楽に繋がるところ。

 

世界の仮面

今こそ、世界中のマスクに注目?「仮面」だけを集めたオンライン博物館の熱量がハンパない! | 和樂web 日本文化の入り口マガジン (intojapanwaraku.com)

他の何かになるための仮面 というのは世界共通。

 

そして衛生用のマスクに…

仮面から始まったマスクの歴史:朝日新聞GLOBE+ (asahi.com)

昨年から毎日着用しなくてはいけなくなった衛生用マスクは仮面から始まったらしい。では、普段からいっそのこと何かになるための仮面をつけるか。何かになるためといえば、仮面よりも着ぐるみの方が間違いなくなれる。ゆるキャラなどは中の人はわからない。仮面はプロレスにも、戦隊者のヒーローも仮面。顔を隠すため犯罪に使われてしまうこともあるから、衛生用マスクはこのままでいいか(笑)

 

〰️さっくとまとめる仮面の歴史〰️

古代   神仏

~中世  亡霊、鬼、動物、身分隠すため

現代   ゾンビ、ヒーロー、大統領?

     ゆるキャラ(愛らしいヒーロー?) 

時代によってなるもの変化してきたものである。


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簡単にまとめてしまったが、仮面のことも今後調べたら面白いかもしれない。

芸能などで何かになるための面やマスクの仮面はいいが、日常になってしまったマスクとは一日も早くお別れしたい。また、もうすぐ暑い夏がやってくる。

 

☆お知らせ☆

新しいブログ始めました。エコについての内容です。相変わらず、大したことは言いえませんがよろしければご覧ください。

 https://tsukiyono-sampo.hateblo.jp/

 

ロックも教科書に

SNSで面白い記事を見つけました。

音楽の教科書に載っているロックの説明が詳しすぎる :: デイリーポータルZ (dailyportalz.jp)

 

そうですか。時代と共に大きく変化していきますね。私世代くらいで熱狂的なロック好きは変わり者と見られたこともあったのですが、まさか教科書とは。ビートルズローリングストーンズ、映画が大ヒットしたクイーンは世代のためか納得ですが、デヴィッド・ボウイニルヴァーナ、レッド・ホット・チリペッパーズまでとは!教科書というより、ロック史の文献ですよね。


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こちらの記事では、親子の会話も増えたという事ですし、何事も歴史を知る事も大切です。これを契機に音楽やそれに伴うファッションなどに興味を持って子供たちにいい影響があれば何よりですよね。教育のあり方が変わってきているのでしょうね。

という事で代表曲を。

 


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こうして、ロックも誕生から100年経過していったら伝統になっていくのでしょうか。その頃の、若者文化はどうなっているのでしょうか。

最近、自分の意思で能のお稽古を始める若い世代もちらほら見られるようです。たくさんの知識を得て、様々な文化に触れることは心を豊かにしてくれます。それぞれの個性を大事にする時代になってきているようです。時代は変わるものです。

 

印象的なライブを回想

コロナ禍になって一年以上が経過した。この一年全く、公演やライブに行っていない。ここ最近、ふとしたときの絶望感はなんだろう。エンターテインメントは私にとって心の栄養だから、完全に栄養不足いや栄養失調しています。コロナの収束はまだまだ時間が掛かりそうだから、以前観たライブで特に印象に残っているものを思い巡らすことにする。


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MALICE MIZER  1998年7月22日 横浜アリーナ

かれこれ二十年以上前の話だが、当時究極のヴィジュアル系と呼ばれたバンド。この時のボーカルGacktは世界でも人気である。

とにかくこのバンドはそれまでのヴィジュアル系のバンドとは違っていた。しっかりしたコンセプトがあり、曲にもライブにもストーリー性があった。演劇的要素もあり、ロックバンドのライブの枠を超えていた。私は、メジャーデビュー以前からファンだったのだが、見た目通りその世界観に日に日に引き込まれていった。マリスミゼルのすごかったところは、見た目だけではなく楽曲も歌も全てがマッチしていた。デビューしてからは、更にクオリティーが高くなり、楽曲のストーリー性もまして、アルバムにつながり、このライブと繋がった。この完全ともいえるシナリオ、当時の私は夢中で仕方なかったが、少々の不安があった。これだけの作品を作って、次はどうなるんだろうと。このライブ後、シングルカットされた曲が発売。そして、Gacktが脱退した。

 


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マリミゼルについてはこちら↓

History of MALICE MIZER official (malice-mizer.co.jp)

 

もう一つ印象に残っているライブは

LOUD PARK08   2008年10月18日 さいたまスーパーアリーナ

当時ハマっていたSLIPKNOTが 来日!!

1人で観に行き、男性が多い中かなりアウェー感があったが楽しんで来た。やっぱり外国人の迫力はすごい。そして、なんとドラムセットごと回る。

ラウド系が好みというわけではなかったのだが、このSLIPKNOTの楽曲は激しく打楽器の音が多いながらも、計算されたいいタイミングで音が入ってくる。また、ボーカルのコリーの歌声がとても好きだった。がなった迫力ある声と思えば綺麗な高音。リズム感良さ。あと、このライブでは日本語で「叫べ―」って言っている。見た目ではわからないがとても紳士なのではと、SLIPKNOTでは顔は見えないけど勝手に想像した。ちなみに、コリーは別バンドとソロ活動もしており素顔も公開されている。

 


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SLIPKNOTについてはこちら↓

Slipknot / スリップノット プロフィール | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

この動画を探していると、2019年のライブ映像を見つけた。ライブ全編フル映像だったが、見入ってしまった。私が行ったライブの頃よりも多少の変化は見られるが、かっこよかった!やっぱりライブはいいです♪来年来日の予定が発表されている。その頃には、コロナが終息していることを祈るばかりだ。

 

四季の移ろいを愉しむ能楽

能に対するイメージ、あまり関心がない方はどう思っているだろうか。

敷居が高い、難しい、動きが遅い、眠くなる。といったところであろうか。能楽好きな人間として言うが、正直どれも間違っていない。むしろ正しいかもしれない。

 内容が難しいのは、650年もの歴史があり能の演目は室町時代からの物が多いから、現代の言葉と違い聞いてすぐ理解できるものは少ない。

 動きはご想像の通り遅い。しかし、このゆっくりの動きこそ軸がブレずに行うのは大変なのだ。

 敷居が高いは、最近では以前からの公演形式のものだけでなく色々な催しも行われているので、初めての人でも行きやすい公演も開催されている。

 そして、この中でも最大の難題といえるのが眠くなることである。眠くなる原因は何であろう。スローなテンポに現代の日常の言葉ではないやり取りに、すっかり置いてきぼりになることや、表情が見えないことなどが挙げられる。能は大まかなあらすじは知っていた方が楽しめるが、あとは人それぞれの楽しみ方をすればいいと思う。実際には見えていない物を、演者の力で観客に見せる能楽。言葉を理解しようとするより、心情を重ねる方が楽しめるかもしれない。


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夢幻能の傑作とも言われる世阿弥の作品に、『井筒』がある。

能・演目事典:井筒:あらすじ・みどころ (the-noh.com)

きちんとしたあらすじは専門の方にお任せするとして、みどころの一つ恋心がある。業平を思う娘。業平の形見を身に着け、井戸の水を写し鏡にして、愛する人の面影をみる。

 

 


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 能において大切なものの一つに四季がある。『井筒』のお話の舞台は寂寥感ある秋。また、お話の舞台だけではなく、季節を味わいながら野外で行われる公演も多い。毎年行われる靖国神社の夜桜能は、桜の木の下で趣がありまるで数百年前にタイムスリップしたような感覚になる。春だけでなく秋でも自然を感じながらの演能体験はぜひにおすすしたい。ただ、天気ばかりはその時になってみないとわからない。雨が降ってきてしまうことも、昨日まで暖かくても極寒のことも。対策だけしてそれも愉しんでしまえばこっちのもの。ですが、くれぐれもその時はいつもより睡魔だけは注意して下さい(笑)

 

私的、音楽論 多分その壱

 面白い文献を見つけました。


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How-nual visual guide book よくわかる最新音楽の仕組みと科学―音楽の存在を正面から体系的に解き明かす 岩宮 眞一郎【著】

 

 私の卒論のテーマであった『能楽とロック』。音での繋がりのヒントになるのではないかと思い、一章ずつ考察していこうと思う。

 今回は、この文献の第一章「音楽とは何か?」を見ていくことにする。

 さて、「音楽とは何か?」古くから音楽は存在するが、常に音の中で暮らしている現代人にとって改めて問われると即答できないだろう。「音を楽しむもの」というのは漢字文化圏のみの通用のようである。以前、「ロックとの出会いとロックスター」で「ロックとは」でも述べたが、「音楽とは」でイメージするジャンルや曲は人によって大きく異なる。ロックやジャズ、クラシック、歌謡曲民族音楽など多様に存在するし、人によっても気分によっても、好みが様々だからである。また、電子音やノイズは音楽どう位置づけるのか。結論から言うと、音楽を定義することは難しいようだ。

 この文献でいう「普通の音楽」として「メロディー、ハーモニー、リズムが音楽の3要素と人間が組織的に構成し、感性訴えかける音」が定義できるとのことである。そして、音楽は心の中で音楽になる。物理的には音は空気の振動であり、脳の働きで音は音楽になる。楽譜からだけではなく、演奏者の微妙な表現力や、全体のサウンドの情報も脳と心の中は味わっているそうだ。

 

 「ロックとは」ポピューラー音楽に位置付けられ、ポピュラー音楽はリズムが重要とされている。能楽も演劇的にではなく音楽としてみた時に、楽器は囃子方が行うように打楽器と管楽器の組み合わせである。打楽器ということは、やはりリズムが重要となってくる。

 

 久し振りに真面目に考えていたら、頭が痛くなって来た上に、考えすぎてお蔵入りになりそうなので今回はこの辺りで(笑)

 とはいえ、空気の圧力の変化によって、脳が音楽を理解して心地よかったり楽しむことが出来ると思い、好きな曲を聞くとまた新鮮だったりしませんか。

 是非、好きな音楽を楽しんでみて下さい。脳が理解し心の中で音楽になる。なぜ、この曲が好きなんでしょうか。自分の心の中を少し覗けるかもしれません。

 

 ということで、私の最近のお気に入りを


www.youtube.com 『宮本浩次 shining』

 

 気が向いた頃に、他の章にも触れたいです。

 

『俺の家の話』と新作能

 先日までTBSで金曜ドラマ『俺の家の話』が放送されていた。脚本宮藤官九郎×主演長瀬智也のドラマ。この二人のドラマが大好きだった。始まる前から楽しみで、始まってからは毎週金曜日が待ち遠しく観ていた。

 内容が能にプロレスに介護と、インパクト強すぎる作品。長瀬さんは『タイガー&ドラゴン』ではヤクザで落語家だったから、クドカン作品ならではの設定。それを見事な役作りで演じた長瀬さん。体型を鍛え、レスラー役をスタントなしで自らこなしたそうだからすごい。とてもかっこ良かったですね。

 しかし、先週の最終話の内容は少し驚いた。親子の別れを描いた能『隅田川』を舞うこと、最終話の予告でまさかの展開のテロップ、9話目で「奇跡が一回だけ起きた」といっていたことで、もしかしと少し予想したが悲しい結末。それでも、さすがのクドカン。悲劇も喜劇に展開していく。長瀬さん演じる観山寿一は42歳という短い人生であったが、濃い人生を生き抜いた。西田敏行さん演じる寿一の父、人間国宝の観山寿三郎も介護が必要となりながら人生を全うする。誰しも人生何があるかわからないけど、旅立ちの日まで自分の道を貫き、なるべく笑って過ごせるのが理想ですね。

 そして、このドラマを終えて長瀬さんはジャニーズ事務所を退所。表舞台で姿が見れないのは寂しいが、きっと次のステージでも活躍されるだろう。

 

能楽とロック』も両義的な関係?面白い記事です↓

 『俺の家の話』は、「ドラマのお約束」をひっくり返した傑作だった…!(岡室 美奈子) | 現代ビジネス | 講談社(1/5) (ismedia.jp)

 

 このドラマで私が面白かったのは、戸田恵梨香さん演じるさくらや桐谷健太さん演じる寿限無の過去を再現する時に出てきた新作能での演出。ドラマの新作能は勿論オリジナルだが、「新作能」といものは実際にある。

 能の演目は、観阿弥世阿弥世阿弥の長男の観世元雅、世阿弥の女婿である金春禅竹など室町時代に作られたものが多い。演目の数は、流派にもよるが200曲前後と言われている。それ以外に、近年作られた『新作能』が時々行われる。最近ではコロナ終息を願い『アマビエ』を題材にした能もある。私が数年前に見たかったのは現代能『マリー・アントワネット』である。そう有名なフランス王妃。アントワネットが能になっても、王妃だからといって、巻き髪だったりドレスを着たりもしない。能は能であるための型がある。面(能面)をかけて装束をつける。勿論、動きや音も能である大切な要素だから変わらない。観客側がアントワネットだと思う必要がある。


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 これを踏まえると、能であるための型を押さえておけば新作能は成立のだろうか。例えば昨年映画が大ヒットした『鬼滅の刃』だって能にできるということになる。ゆっくりなテンポは変わらないので、戦闘シーンは向いてなさそうだが、「兄妹の絆」ならお話になるか。または、能は亡霊が出てきたり夢の中の話が多いから、「無限列車編」の一部シーンなら能になりそうかな。もしかしたら、能より歌舞伎の方が演目にするかもしれないと考とてみる。まあ、この話はまた気が向いたら触れることにしよう。