先日、長野旅行に行った際に気になる駅名が…。
「姥捨(うばすて)」
え?姥捨って駅があるの?
姥捨駅名の看板に驚き。駅を発車すると、その後電車はスイッチバック。
進んだと思ったらバックして…なんだろう?と
知らない私は思いながら、電車はまた走ります。
この日は曇り空でしたが、辺りの景色が美しいと思っていました。
そうこの地は「日本三代車窓」の中の一つなんですって。
事前知識があったら、もっとよく見たのにな。
よく調べておけば良かったですね。
さて、私が無知なだけかもしれませんが、姥捨駅があるの驚きました。
「姥捨山」伝説を基にした話は多く、能の演目にも「姥捨/叔母捨」があります。
また、数年前に野村万作先生が狂言「楢山節考」の公演されています。
今回は、「姥捨/叔母捨」と「楢山節考」のことを書きます。
能「姥捨/叔母捨(おばすて)」
主題
中秋の名月のもとで、一人の老女が舞を舞った。そこには、人の世を脱して浄化された美しい別世界があった。
日本古典文学全集33 謡曲集一 より引用
「古今和歌集」の姥捨伝説をもとにしてる言われている。
残酷な物語が老女の背景に隠されている重い内容。
老女物という能の秘曲の一つ。
楢山節考(ならやまぶしこう)
あらすじ
雪の楢山へ欣然と死に赴く老母おりんを、孝行息子辰平は胸のはりさける思いで背板に乗せて捨てゆく。残酷であってもそれは貧しい部落の掟なのだ。
深沢七郎の短編小説。民間伝承の廃老伝説を題材とした作品、多くの反響を受ける。
二度の映画化、テレビドラマ、新作狂言公演も行われた。
また、パロディでドリフのコントにもなった。
狂言「楢山節考」
昭和32年(1957年)新作狂言として、野村万作先生らの手で劇化。当時話題に。
58年後の平成28年(2016年)再演が行われた。
野村萬斎さんのお父様、人間国宝の野村万作先生が主役「おりん」を務める。
万作先生が面を掛け演じた「おりん」の姿は、自らの運命を全てを受け入れた優しい老婆であった。それは、僅かな小さな動きで感じられる。小さな手の動きで感じる息子への愛。
万作先生だから演じられる役だろうと思った。
ドリフ コント「楢山節考」
私がこの伝説を知ったのは、幼き頃に見た日本昔ばなしやドリフのコントだった。
ドリフのコントは前半シリアス、後半は笑いを誘い何パターンバージョンかあるよう。
この話をコントにし笑いにしてたドリフってすごいですよね。
日本昔ばなし「うばすて山」
子供向けの昔ばなしも、老人を敬うようなっています。
日本昔ばなし懐かしいですね。
まとめ
この伝説の内容はあってはならないことですが、このように食料不足で貧しい時代の暮らしがあったのも事実なのですよね。
現代日本の生活では考えられない内容のことではありますが、現代ならではの問題もあります。
例えば、延命治療など生老病死の「病」と「死」の間。
また、最近では様々な要因から、食料不足が懸念されています。
物価が上がり、食料品も値上がりの一方です。
なのに、以前より減少したと思いますが、食品ロスがあるのも事実です。
栄養の源となる大切な食品。
もっと大事にしなくてはならない。
人にも物にも優しく生活していけたらと願いますね。