私は非常に楽しみにしていましたがチケット取れず、公演レポートを読んで想像します。
ということで
どんな様子だったか気になるところ。
特に驚いたところを書きたいと思います。
現代劇的アプローチ
能楽好きとして驚いたのは、萬斎さん演ずる 鬼舞辻無惨 の姿。
マスクをした誰もが知る 無惨 の姿なのです。
現代劇なら当然のことなのですが、能楽は見立てるのが基本です。
スーツ姿にハットで浅草の町を歩いている、原作通りの設定の 無惨様 が見所(客席)から登場!!
なぜこんなに驚いているかと言いますと、能楽でも室町時代に出来た古典なものだけではなく新作公演が行われることもあります。
しかし、亡霊や鬼などは面(能面)を付けて装束を付けるのが、能楽であることの一つとされていたと思います。
「マリー・アントワネット」も面に装束
役柄が日本人ではなくても面に装束を付け、金髪でも黒髪、一見そうは見えなくても、観客がこの人物だと思い舞台を見る必要があります。
これが、能楽の良さでもあり、難しいとされる一つでもあります。
例えば、数年前に行われたマリーアントワネット。
www.nikkei.comちなみにこの公演もチケット取れず、見ていません…。
古典の面白さと敷居の高さ
これは、能楽だけではなく古典的なものに現代要素を入れる際に、どこまでの決まりを持ちその芸術とするのか?
という課題でもあるわけですよね。
無惨 は能楽的ではなく、現代的な 無惨 のスタイル。
しかも、客席から登場ですよ。
観客を引き込む演出
客席から演者が登場する演出で思い出した舞台があります。
2015年に、高橋一生さんと瀬戸康史さん主演のシアタートラムで行われた『マーキュリー・ファー』
開演し客席扉から演者さんが登場。
一番後方の立ち見席にいた私は、高橋さんと瀬戸さんが目の前を通り過ぎ、度肝を抜かれました。
舞台上の方が、客席または客席を通る演出だったり、ステージ上の方が客席に降りたりすると、近くの席ではなくてもドキドキしますよね〜。
一気に引き込まれます。
まとめ
今回は初めて能楽をご覧になる方も多いだろうと、新しい試みだったのでしょうね。
あー
見たかった。
大阪公演は12月だそうです。
東京で再演を願います!